「表外漢字字体表」について

僕が日本語を勉強してきた中で、一番興味深かったのが「漢字」です。いつも漢字の豆知識を探しています。今回は、僕が最近知った「表外漢字字体表」を紹介したいと思います。

表外漢字字体表は以下の定義があります。

『法令,公用文書,新聞,雑誌,放送等,一般の社会生活において,表外漢字(常用漢字表にない漢字)を使用する場合の「字体選択のよりどころ」となることを目指して国語審議会が作成し,平成12年12月8日,文部大臣に答申したものです。』

引用:文化庁ホームページ

その中では「印刷標準字体」と「簡易慣用字体」という二つに分類されました。また、「印刷標準字体」の中に「三部首許容」という下位分類も作られました。

  • 印刷物などに最も普通に使われてきた字体であり、現在でもほかの字体よりも頻繁に使用されている字体を「印刷標準字体」と言われます。字体が康煕字典の正字体に一致する漢字は殆どです。このカテゴリには1022字が該当します。
  • 印刷標準字体と入れ替えて使用しても支障がない漢字の字体を「簡易慣用字体」と言われます。このカテゴリに該当する22字は以下の漢字です。

唖、頴、鴎、撹、麹、鹸、噛、繍、蒋、醤、曽、掻、(痩)、祷、屏、并、桝、(麺)、沪、芦、蝋、弯

*「曽・痩・麺」は2010年に常用漢字表に追加されました。

*「芦」と「祷」はそれぞれ2004年と2009年に人名用漢字表に追記されました。

③現に簡略された「礻飠⻌」の字形を用いている場合に、印刷標準字体の例示字形(⺬𩙿⻍)に変更することを求めない。これが「三部首許容」と言われます。多くの新聞で表外である「辻」を「辻󠄀」で表示するのに対し、携帯やPCで入力すると「辻」の方が先に出る理由は3部首許容にあります。本来、表外である為、「辻」にすべきですが、「辻󠄀」の使用も許容されます。